ちょっと不思議な名前のバス停

気が付けば前回ブログを更新してから1ケ月が過ぎていました。
時間が経つのはあっという間ですね。

当店は東急田園都市線の梶が谷駅と小田急線の向ヶ丘遊園駅からはバスでも来ることができます。
最寄りの停留所は「しばられ松」です。
不思議な名前のバス停だなぁと思いちょっと調べてみました。

このあたりの住所は上作延(かみさくのべ)ですのでしばられ松は地名ではありません。

江戸時代後期に編さんされた「新編武風工記稿」に”聖松”として登場しています。
これによると昔から村の人は願い事があると縄で幹を縛り、願いが叶ったらその縄をほどいてお礼にお参りする。だから「しばり松」とも呼ばれるとのこと。

しばられ松のバス停のすぐ近くに、もう枯れていますが実際にしばられ松はあります。
そこにはこう書かれたいます。

昔、上作延南の原に聖松という大きな曲がり松がありました。
相模の国の或る六部(六十六部の経典を寺々に修める修行僧)が諸国巡礼の折、この地で百日咳苦しみ亡くなったという。

また、一説には、この地で穴の中にて鉦をたたき、念仏を唱え修行をしていたが、「この鉦の音が止んだら死んだと思ってくれ」と言い残し入定したといわれる。
その後に植えたのが、この聖松あるという。
松の樹勢は、高さ5メートル根廻り3メートルあまりある大木となり、枝葉は相模の方向を向き生い繁っていた。明治二十年ごろ落雷にあい、焼け落ちて今日の姿となったが、残る枝ぶりは今も往年の面影をとどめている。近郷の人々は子供が百日咳にかかると素縄を左に編んで、聖松に縛り願をかけ、病が治ると、右縄を編み幹に縛りなおして願ほどきをしたと、言われる。
その由に、この松を別名「しばられ松」という。


今でも大事に祭られている立派な松ですので、当店に来た際に是非立ち寄ってみてはいかがでしょうか?